中国ではアフターマーケットの埋め込み型ナビ 業界が台頭し、OE システムよりかなり安価にナビシステムの模倣品を提供しています。多様な機能を持つ車載ナビやインフォテイメントへの消費者ニーズの高まりを受け、この業界は成長の一途を辿っています。現在は、アフターマーケットサプライヤーが様々な面で現在の中国のナビ市場の技術革新をリードしています。この技術革新は、ハードウェアやソフトウェア(例えば、中国文字の手書き認識機能など)だけではありません。アフターマーケットサプライヤーは、高度なテレマティクスサービスを提供する第 3 世代のシステムの導入に向けて大きく動き出しています。過去 12 か月間、アフターマーケットサプライヤーはテレマティクスサービスの提供を視野に、必要な提携関係の構築に既に乗り出しており、企業によっては、自社のテレマティクスデータセンター やコールセンター を既に開発しているところもあります。
これまでのアフターマーケットシステムは、しばしば低品質で低価格な製品と一蹴されてきました。今も低価格であることには変わりありませんが、現実には OE ナビシステムよりも高度な機能を豊富に提供するようになってきています。さらに、もしアフターマーケットサプライヤーがテレマティクスサービスの運用に成功すれば、自動車メーカーに唯一残されていた競争上の優位性が失われることになります。これが、自動車メーカーにとって大きな脅威となることは明らかであり、自動車メーカーは中国のナビ市場での立場を失うことになります。自動車業界が対抗措置を取らなければ、ナビ販売による収益を失うだけでなく、エンドユーザーに提供するナビおよびインフォテイメントのサービスを管理できなくなる可能性も出てきます。
従来の OE 戦略は、中国では通用しない
これらの脅威に対抗するための戦略は、車のセグメントによって異なると考えられます。高級セグメント車を生産するメーカーへの圧力はますます強まり、すべての車種でナビを標準装備したり、OE テレマティクスサービス戦略でリードしている Toyota や GM の後に続いてテレマティクスの提供を検討することになると見られます。
量産車メーカーの場合、戦略はシンプルではありません。また、自動車メーカーがエンドユーザーへのナビの販売をコントロールすることにどれだけの価値を置くかによっても戦略は異なってきます。ナビのサービスや収益を一定レベルでコントロールするには、自動車メーカーがアフターマーケットサプライヤーと提携関係を結ぶことが最も将来性のある戦略だと考えられます。このように緊密な提携関係を築くには、バリューチェーンのそれぞれの部門のニーズを適切に調整して、すべての関係者にプラスとなるようにする必要があります。自動車メーカーとアフターマーケットサプライヤーでは、残念ながらニーズが合わない項目もありますが(例えば、両社がブランド管理を行いたいなど)、補完できる部分もあるため、自動車メーカーは良好な提携関係を構築するためにも、補完要素を上手く活用すべきでしょう。
自動車業界では、新興のナビサプライヤーとの提携はあまり一般的ではありません。特に中国では、パートナー企業が OE 製品の高い品質水準に対応できるかどうか懸念する声もあり、新興サプライヤーとの提携はほぼ皆無です。このため、すべての関係者にプラスとなるような提携関係作りは一層難しいでしょう。しかしながら、中国で自動車メーカーがユーザーにナビを提供し続けるには、新興企業との提携以外に道はないのかもしれません。
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